【令和6年能登半島地震にて被災された皆様へ】
令和6年能登半島地震にて被災された皆様におかれましては、心よりお見舞い申し上げると共に、現場の第一線で本震災に従事されている医療従事者やボランティアの皆様に改めて敬意を表します。
北陸地方に大きな被害を巻き込んだこの甚大な災害において、私共、日本医科大学救急医学教室も災害医療のスペシャリストとして医療班を送り、日々対応しています。
今回の震災は半島の先端に震央があったこと、また冬の悪天候といった困難な状況が重なりました。しかし、能登半島の先端にある被災地や避難所に向かう道は険しく、被災地に赴くこと自体に大きな二次災害の危険性がある中でも、皆様に安全に医療を届けることを心がけています。
また、今回の経験から、いかなる災害にも対応すべく、ドクターカーやドクターヘリを駆使した、機動力の高い医療支援を体系化していくことが災害支援の大きな方略となることを確信しています。
そして、被災地を支援しつつも平時の医療がおろそかになってはいけません。私共、日本医科大学のスピリットは「済生救民」(病苦にあるすべての人々を救うのが、医師の最も大切な道である)と「克己殉公」(我が身を捨てて、広く人々のために尽くす)ことにあります。
日本医科大学救急医学教室は、病気やけがに苦しむすべての方々と心をつなぎ、寄り添いながら確実に手をさしのべることができる体制を引き続き構築して参ります。
皆様におかれましては、どうかご自愛をいただきつつ、今後ともご指導を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。
日本医科大学大学院医学研究科 救急医学分野 教授
日本医科大学付属病院 救命救急科 部長 横堀 將司