救急外科部門
当施設では、外傷外科のみならず、急性腹症を中心とした外科的救急疾患を日常的に扱い、開設以来acutecare surgeryの診療を行っている。
当施設の年間症例数は、胸部外傷100例、腹部外傷50例、急性腹症150例、消化管出血80例でおおよそ推移しており、これらの症例に対して、センター所属の医師たちが手術適応の判断、外科的治療、内視鏡的止血術を行っている。直近の手術症例は160例である。
我々のスピリットは外傷診療において一貫して取り組んでいる2つの命題にあらわれている。
一つ目は、救命しうる外傷患者を失うことなく、確実に救命し、かつpreventable disabilityをなくすことが可能か。さらにより低侵襲な方法での治療を行うことでこれを達成できないか、the best of bestsのpracticeは何か。
二つ目は、防ぎえた外傷死をなくすための外傷診療のみを行っていたのでは、到底救命することができない最重症患者をいかに救命するか。
外傷診療にかぎらず、すべての救急診療においてbest practiceの探求と最重症例の救命を明確に認識しつつ挑戦をつづけている。